崖条例って何?土地探しで起きた「住友不動産」と「三交ホーム」の見解が真っ二つに割れた実話
<この記事はこんな方にオススメ>
- 愛知県で注文住宅のために土地を探している
- 複数のハウスメーカーと並行して打ち合わせをしている
- 「ハウスメーカーによって言うことが違う…」と混乱している
上記3つが当てはまる方、この記事はまさにあなたのために書きました。
「サラリーマンの小窓」へようこそ。
賢く生きる凡人サラリーマン サボテンです。
今日も注文住宅のノウハウを一施主目線でお伝えして参ります!
さっそく、この記事の結論をお伝えします。
信頼できるハウスメーカーの見極め方は「書類を取り寄せてくれるかどうか」で判断せよ。
ただし、この一行だけ見ても、まだ判断はできません。
その意味を肌感覚で理解するには、私が実際に経験した「2社の対応の差」を知っていただく必要があります。
この記事を読み終えた頃には、
- ハウスメーカーの「良さそうな対応」に騙されなくなる
- 崖条例が実際の建築にどう影響するか、イメージできるようになる
- どのハウスメーカーと組むべきか、判断軸が明確になる
そんな状態になっているはずです。
私の苦い実体験を、ぜひあなたの武器にしていってください!
前提|土地探しでハウスメーカーが担う役割とは
注文住宅を建てようとすると、土地探しとハウスメーカー選びが同時進行になるケースがほとんどです。
どちらのパターンにおいても、共通して重要なのは、
そのハウスメーカーが、あなたの土地についてどのレベルの情報を提供できるか。
この一点です。
ハウスメーカーは「家を建てる専門家」ではありますが、「土地の専門家」かどうかは、実はメーカーによってかなり差があります。
(土地探し自体のコツは以前まとめたこちらの記事もあわせてどうぞ)
そしてこれが、数千万円の買い物を左右することがあるというのが、今回の記事の核心です。
住友不動産と三交不動産(三交ホーム)の特徴
今回の記事に登場する2社について、まずはざっくりと特徴をまとめておきます。
住友不動産について
住友不動産は言わずと知れた全国展開の大手メーカーです。
認知度の高さ、ブランド力、提案力は一流。
ただし、土地探しという観点では、全国展開であるがゆえに地元の土地勘が薄いという側面があります。
また、住友不動産はマンション事業が特に強いメーカーです。
戸建ての分譲地情報については、他社と比べてもあまり期待できないというのが正直なところです。
土地探しは、事務所所属ながらフリーで活動している土地探し専門の業者に外注しているケースが多く、「土地のことは詳しい人に聞いて」という姿勢が透けて見えます。
営業担当の方は、店長クラスであっても、土地に関する専門知識はそこまで深くないというのが私の率直な感想です。
三交不動産(三交ホーム)について
三交不動産(三交ホーム)は、東海エリアを中心に展開するハウスメーカーです。
愛知・三重・岐阜などを地盤としているため、地元の土地については肌感覚を持ち合わせています。
ハザードマップだけでなく、立地の特性、治安など「数字に出ないリスク」を感覚的に把握している営業担当が多い印象です。
土地探しも、営業担当自身がそこそこの知識を持ちながら動いてくれる点も、全国大手との違いとして感じました。
実体験|分譲地に見解を求めたら、こんなにも差が出た
ここからが本題です。
私は土地探しの過程で、とある分譲地を発見しました。
立地は悪くない。価格も想定の範囲内。
「これはいいかもしれない!」と感じ、当時並行して打ち合わせをしていた住友不動産と三交不動産の両社に、同じ土地の情報を提供し、それぞれの見解を求めました。
すると、返ってきた答えは、驚くほど違いました。
住友不動産の見解
- 著者の要望する家が建てられます(建築面積に問題なし)
- 立地も良さそうです
- 崖条例の影響はありません
- 分譲地なので土地探し業者が介入できる土地ではない(メーカー直接対応)
全体的に、非常にポジティブな回答でした。
聞いていて気持ちがいいくらい「問題なし」「大丈夫です」が続く。
さらに、営業担当と土地探し業者の方が「現場まで一緒に確認しに行きます!」という提案もいただきました。
誠意は感じる。フットワークも軽い。
でも後から自分で土地をリサーチしてみると、情報の根拠はネットで取れる情報が中心でした。
素人の私たちと、調べている情報ソースがほぼ同じだったのです。
三交不動産の見解
- 著者の要望する家より小さな家になります(建築可能面積に制約あり)
- 立地は良いです
- 崖条例の影響が大きいです
この時点で、私は正直、混乱しました。
「え、どっちが正しいの…?」
ただ、三交不動産の担当者はここで止まりませんでした。
崖条例とは何か|素人が知っておくべき基礎知識
三交不動産の担当者は、私たちに話を進める前に、土地を所有する不動産業者に直接問い合わせを行ってくれました。
そして入手してくれた書類が以下の3つです。
- 物件概要書
- 分譲確定図
- 排水計画図
これらをもとに、担当者が説明してくれた内容が命運を分けました。
書類には以下の記載があったのです。
名古屋式 L=-2.0 天端+3650 L=9.10
…正直、最初に見た時は、意味がわかりませんでした笑
担当者いわく・・・
- 崖の補強工事が、すでにこの数値の位置に施工済み
- その補強の下地には、家の基礎を被せてはいけない
- 結果、建てられる範囲が図面よりも狭くなる
この数字が読めるかどうかで、建てられる家の大きさが変わるという話でした。
要するに、何が問題なのか
崖条例とは、崖から一定距離の建築を制限する規制です。崖崩れによる倒壊リスクを防ぐために設けられています。
今回の土地のように崖補強(コンクリート擁壁など)がすでに施工されている場合、補強の下地部分に被さらないように基礎を打ち込む必要があります。
つまり、崖補強が施されている範囲には基礎を打てない。
その結果として、建物を建てられる実質的なエリアが狭くなる。
さらに、もう一つ見落としがちな問題が発覚しました。
崖補強のメンテナンス責任は、土地を購入した施主(つまり私たち)が負うということです。
崖補強が劣化・損傷した場合の対処は自分たちでやらなければならない。
崩壊リスクもさることながら、メンテナンスコストも相当なものになりえます。
三交不動産の担当者は、これだけの情報を書類から読み取った上で、
「見るまでもなく、自信を持っておすすめできません。」
と、はっきり言ってくれました。
現場確認すらしていないにもかかわらず、書類だけでここまでの判断ができていた。
一方で、住友不動産はここまでの分析には至っていませんでした。
ハウスメーカーの「頑張ってますアピール」に騙されるな
ここで正直に告白します。
一瞬、住友不動産の方が「神対応」に見えてしまっていました。
なぜなら、彼らは「現場に同行します!」と、目に見える行動(コスト)を投入してくれたからです。
汗をかいて一緒に土地を見てくれる姿に、サラリーマンの私は「おぉ…親身になってくれている!」と、不覚にも心を動かされそうになりました。
でも、ちょっと待ってください。
本当に私の人生を守ろうとしていたのは、事務所のデスクから動かずとも、書類を取り寄せてリスクを数字で突きつけてくれた三交不動産の担当者でした。
「頑張ってます」という姿が見えやすい方が、なんとなく信頼できる気がしてしまう。
これがハウスメーカーの戦略にハマる、という状態です。
プロの仕事として評価するなら、住友不動産の対応は「シンプルに情報不足(あるいは無能)」と言わざるを得ませんでした。厳しいようですが、これが一施主としての率直な評価です。
とはいえ、住友不動産も担当者や担当エリアによっても異なるとは思いますので、あくまでも私の経験談においては、ということは、ご理解いただけると助かります。
私が住友不動産を候補から外した決定的な理由
結果的に、この一件は土地の見送りだけでは終わりませんでした。
住友不動産というハウスメーカー自体が、我が家の候補から完全に外れることになりました。
理由はシンプルです。
人当たりが良くてフットワークが軽くても、「命と財産に関わるリスク」を見落とすパートナーに、一生モノの家づくりを一任することはできない。
そう確信したからです。
信頼の根拠が「人当たりの良さ」だけでは、不安で夜しか眠れません。
(↑寝れとるやないかい)
ここを明確に判断できたことが、この苦い経験から得た最大の収穫でした。
土地を見送って気づいた、正しい判断の仕方
セカンドオピニオンは必ず取る
今回の経験で強く感じたのは、「1社だけの見解で判断してはいけない」ということです。
セカンドオピニオンとして明確にNGが出ている以上、押し切れる根拠がない。
専門家の意見が割れると、判断が難しくなるのは事実です。でも逆に言えば、「意見が割れた」こと自体が、その土地に慎重になるべきサインです。
土地はナマモノ。でも、焦らなくていい
土地探しをしていると「早く決めないと取られる」という焦りが常につきまといます。
確かに土地はナマモノで、良い土地は早い者勝ちの側面があります。
ただ、立地が100点の土地であれば多少のリスクを取る判断もありかもしれません。
しかし、今回の土地は立地が「そこそこ」でした。
そこそこの立地で崖条例の大きなリスクを飲み込める積極的な理由が、私にはありませんでした。
取られてしまったら「それが運命だった」と割り切ることも、時には必要だと思っています。
「なぜ今売りに出ているのか」を考える
本当に良い土地は、ネットに公開される前に動いてしまうことも少なくありません。
広告で堂々と出ている土地には、何らかの理由があるかもしれない。
崖条例のように、知らなければ気づけないリスクが潜んでいる可能性を、頭の片隅に置いておきましょう。
迷ったときの整理の仕方
専門家の意見が割れた時、私がおすすめするのは以下を紙に書き出してみることです。
- 自分たちが受け入れられるリスクは何か
- 自分たちが享受したいメリットは何か
- その土地でなければならない理由があるか
この3点を整理することで、「なぜその土地を選んだか(あるいは選ばなかったか)」に、自分なりの納得感が生まれます。
まとめ
今回の記事を整理しておきましょう。
| 項目 | 住友不動産 | 三交不動産(三交ホーム) |
|---|---|---|
| 地域の土地勘 | やや弱い(全国展開のため) | 東海エリアに強い |
| 土地情報の深さ | ネット情報中心 | 書類取り寄せ+専門的分析 |
| 今回の崖条例対応 | 「問題なし」(根拠薄) | 書類を読んで「おすすめできない」 |
| 誠意の見せ方 | 現場同行という行動量 | データに基づく明確な判断 |
| 著者の最終評価 | 候補から外れた | 信頼できるパートナー候補 |
信頼できるハウスメーカーを見極めるポイントは、
「書類を取り寄せて、根拠を持って解説してくれるか」
この一点に尽きると私は思っています。
目に見える「頑張ってますアピール」よりも、地味でもデータに基づいた判断ができるメーカーの方が、あなたの人生を本当に守ってくれます。
ハウスメーカー選び全般の考え方についてはこちらの記事でも詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
あなたと大切なご家族が、本当に納得できる土地と出会えることを心から願っています。
それではまた、別の記事でお会いしましょう!
サボッ
***お知らせ***
本記事は実体験を基にした一施主としての経験談です。崖条例の具体的な規制内容は各自治体により異なりますので、最新の法令や詳細につきましては各専門家にご確認ください。
